
USBメモリが認識しない原因とは?
今朝まで使用していたUSBメモリが突然!
「USBが開かない」「読み込まない」、「開かない」トラブルで認識されなくなる事があります。
USBメモリが認識しない原因で多いのが機械的な故障です。
データを転送するコネクターや回路の断線。
コンデンサー、コントローラー、フラッシュメモリー等のICチップの機械的故障が原因になります。
機械的な故障が原因でUSBメモリがパソコン等から全く認識しない場合、
データ復元業者では「重度物理障害」として診断されます。
使用していたUSBメモリを折ったり、曲げたりして認識しない場合も機械的な故障になりますので「重度物理障害」になります。
上記のケースとは別にUSBメモリが認識しないと判断されるトラブルケースもあります。
USBメモリのファイル・フォルダ名称が文字化け
USBメモリがフォーマット要求される
ディレクトリが壊れている
この様なエラーメッセージを投げ返してくるUSBメモリーの75%前後は認識している可能性があります。
このエラーケースでは管理テーブル(ファイルシステム/FAT等)の不具合が原因で起こります。
直接の原因が機械的な故障(フラッシュメモリー等)の場合は「軽度-重度物理障害」、
それ以外の場合は「論理障害」として分類されます。
USBメモリが認識してるか判断する方法
USBメモリーがWindowsのパソコン上で物理的に認識しているかを判断する方法を簡単にご紹介します。
USBメモリーをパソコンに接続して「ディスクの管理」で認識しているかを確認する事が出来ます。
ディスク・リムーバブルでUSBメモリーの容量が正常に表示されていれば認識している事になります。
※「メモリーの容量が正常に表示」について
例としてUSBメモリーが1GBの場合は9xxMBとなります。
1GB又は1000MBとは表示されません。
※「正常に表示されていれば」について
例としてUSBメモリーが1GBの場合に9xxMBでは無く32MBや512MBとして誤って認識している場合は「重度物理障害」になります。
USBメモリが全く認識していない場合の「ディスクの管理」では、対象のUSBメモリー自体が出てきません。
また、
デスクXX-リムーバブルXX-メディアなしの場合もUSBメモリは全く認識していないので「重度物理障害」の診断になります。
このケースではWindowsのパソコンでドライブをクリックすると「ディスクを挿入してください」となります。
USBメモリが認識しているのかWindows7で確認
1.[スタート]-[コンピュータ]を右クリックし、表示されるメニューより[管理]をクリックします。
※ユーザー アカウントが表示された場合は、”続行”又は”はい”をクリック。
2.「コンピュータの管理」画面が表示されるので、画面左側のツリー表示から[ディスクの管理]をクリックします。
USBメモリがWindows7のパソコン上で認識していると下記の図のようにディスクXX-リムーバブルディスクとして正常な容量が表示されていれば認識しています。
下記の事例はファイルシステムのFAT32がRAWと表示されています。
この場合はFAT32のファイルシステムに問題が生じているがメモリーは認識している状況になります。
「論理障害」又は「軽度物理障害」の可能性が考えられます。
WindowsVistaで確認
Windows Vista から「ディスクの管理」を開く方法
引用元:エプソンダイレクト株式会社様
USBメモリが認識しているのかWindows8で確認
引用元:株式会社エレコム様
Windows8.1で確認
引用元:株式会社エレコム様
USBメモリが認識しているのかWindows10で確認
引用元:株式会社エレコム様
USBメモリからデータ復旧するには?
USBメモリが認識しない原因について話してきました。
ここではUSBメモリからファイルの復元をする事について少しお話をさせて頂きます。
データ復旧するには復元ソフト(フリー無料又は有料)が必要になります。
パソコンから認識している「論理障害」~「軽度物理障害」レベルの場合、
USBメモリのトラブル状況に適したデータ復旧ソフトを正しく選択する事が出来ればファイル復元が出来る場合があります。
しかし、選択を誤るとデータ復旧が不能になるケースをご紹介してみます。
データ復元ソフトのリスクと注意点とは?
USBメモリのエラー原因がデータを記録しているフラッシュメモリの場合、
何度も繰り返し複数の復旧ソフトを実行すると最終的に完全にフラッシュメモリが壊れて閉鎖する可能性があります。
フラッシュメモリーが壊れて閉鎖しますとUSBメモリはパソコンから認識しなくなりデータ復旧の見込みが極限に下がります。※1
※1.フラッシュメモリーはファイルを直接記録している媒体ですので完全に壊れるとデータ復旧は不能になります。
また、
コントローラ、コンデンサー等のICチップの寿命が近い場合にアクセス状態が不安定になりエラー(アラーム)を出している場合もあります。
この場合、
壊れる直前のケースも多く、
1回の復旧ソフトを実行した後にUSBメモリが全く認識しなくなる場合があります。
多くは基盤に配置されているコンデンサー等の故障と考えられます。
1回~複数回のデータ復旧ソフトの実行が命取りになることのリスクを考える必要があります。
この様に「重度物理障害」にステージが悪化してUSBメモリが認識しない原因を増やす可能性もあります。
闇雲にデータ復旧ソフトを実行する事は控えた方が宜しいと考えます。
復元ソフトを安全に利用する方法とは?
パソコンから認識していいる状況のUSBメモリからのファイルを復元するにはデータ復旧ソフトを活用する必要があります。
但し、
闇雲に何度も実行するとUSBメモリの故障の原因になる事を前節で知識を得たと思います。
そこで、
USBメモリからより安全にデータ復旧するには
データ復旧ソフトを実行する前にイメージファイル(クローンディスク)を作成する事でリスクを最小限に抑える事が可能になります。
イメージファイル(クローンディスク)とは、
USBメモリの内容を1セクター単位で完全に複製する作業です。
複製する先は、
他のUSBメモリやSDカード、ハードディスク等に作成します。
データ復旧の作業は複製されたイメージファイル(クローンディスク)から行います。
これにより、
何度でも復元ソフトを実行する事が可能になります。
壊れかけているUSBメモリーから直接、
データ復旧作業を繰り返し実行するよりも安全に作業が出来ます。
データ復旧ソフトを実行する前にイメージファイルを作成するソフトやクローンディスクを作成するソフトや装置を用意してから作業する事をお勧めします。
有料データ復旧ソフトでは、
イメージファイルの作成機能が付いているソフトもあります。
購入する場合は、
イメージファイルを作成出来るかも検討する選択肢に加えてみてください。
認識しないUSBメモリから復旧できる?
残念ですが、
パソコンから全く認識していないUSBメモリは復元ソフトでデータ復旧をする事は出来ません。
そもそも、
USBメモリ事体がパソコン上で認識していませんので復旧したいUSBメモリが検出できずに表示されません。
よって、
USBメモリが認識しない「重度物理障害」の状態からフリーの復元ソフトでも有料のデータ復旧ソフトでも不可能になります。
では、
全く認識しないUSBメモリから復旧するにはメモリーチップの移植交換作業が一つの方法になります。
ご自身でメモリーチップの交換をする場合の用意する場合、
最低でもドナー(移植用)USBメモリ、半田ごて・ハンダ、ルーペ、フラックス、メモリーチップを取り外す機器を用意します。
認識しないUSBメモリとドナーとして用意したUSBメモリからメモリーチップ(コントローラーの場合もあり)壊さないように安全に取り外します。
認識しないUSBメモリのメモリーチップをドナーUSBメモリへ移植。
ドナー移植したUSBメモリをパソコンに接続して確認。
認識できて中身が表示されたら成功です。
認識しない場合は失敗です。
USBメモリが認識していない状況からデータ復旧するにはリスクと投資が必要になります。